ショウブ
アヤメ科・ショウブ属
花言葉:優雅
池や湿地に生える多年草。地下茎は太く横にはい、直径1〜2センチ。葉は剣状線型で直立し、高さ50〜90センチ。幅1.5センチ。鮮緑色で光沢がある。
ショウブの民俗
古くはその芳香が強いことから邪気を払う効果があるとして頭に飾ったり、枕の下に敷しいたり、入浴の際に湯に入れてショウブ湯にしたり、酒に浸して飲むなどの習慣がありました。また、武家社会ではショウブの音(オン)を「尚武」あるいは「勝負」と通わせ、その葉を腰にさして刀に見立てたり、あるいは兜を編んで男児の遊びに用いたそうです。5月5日にはショウブとヨモギなどを軒にさしてまじないにするところから、この日を男児の節句とするようになりましたが、この習慣はもともと「女の家」と言って、5月の田植えの前に邪気を払う忌みこもりとして、田植え女がショウブとヨモギをふいた小屋にこもる習慣があったものが変化したものだそうです。現在でも5月5日の端午の節句にヨモギを束ねて屋根に上げたりする習慣は各地で残っているようです。民間薬としては、煎じて打撲傷・捻挫などに療を施したり、解熱剤として根をおろして汁を塗布したりもされました。また、しもやけにも効果があるとも言われます。
古くから甲乙つけがたいものの例えに「いずれがアヤメ、カキツバタ」と言われますが、「アヤメ」「カキツバタ」「ハナショウブ」は形がよく似ているので、大変区別がしにくいものです。ここではその相違点をご紹介します。
アヤメ
カキツバタ
ハナショウブ
適 地
乾燥地
湿地・浅水地
湿地・乾燥地
開花時期
5月下旬〜6月上旬
5月下旬〜6月上旬
6月上旬〜7月上旬
葉の幅
せまい
広い
中位
葉の色
濃緑色
黄味がかった緑
濃緑色
主 脈
不明瞭
細小
太い
花の色
紫(まれに白)・ピンク・赤紫
青紫・紫・白・絞り
赤紫・紫・白・絞り覆輪・ピンク・野生は紫
花 容
小輪咲
中輪咲
大輪咲(野生は小輪咲)
その他の特徴
地下茎は株状に密集し、根は細くて堅い。外側の花びらの根元に褐色の斑点(白花の場合は黄色で斑点なし)があり、先端は丸みをおびている。内側の花びらは外側よりも小さくて直立しており、比較的花は小さい。
地下茎は太くてやや軟質。根は白くて太い。外側の花びらの根元は黄色で先端はとがっている。内側の花びらは直立性で外側よりも小さいが、品種によって大きいものもある。花びらの根元Vの字型の模様がある。
地下茎は地表に露出しやすく、根は横に張りやすい。外側の花びらの根元がわずかに黄色く、V字型の模様がある。内側の花びらは小型直立かまたは斜めになっており、種類によっては外側と同様に大きく発達するものもある。
※開花時期は永沢寺花しょうぶ園を基準にしています
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